大切なこと。

台風が来るのか来ないのかシトシト雨の夜中。

明日、朝が遅いので風呂掃除して、洗濯まで回した。

 

転職に際して、働きに出てから今までの11年間のあれこれを回想し、整理している。

その中で今日は、久しぶりに思い出した大切なことの1つを書き出してみる。

 

20歳当時、それから約5年間働いた会社で、今でも尊敬している憧れの人に出会った。

自分自身が社会人として、真っ白で、開けたての粘土みたいに柔らかい時、その人(aさん)に出会えたことは今思い返しても、本当に幸運だった。

 

aさんは当時の自分よりも10個上で、配属されたお店でメンターとして3ヶ月間色々なことを優しく教えてくれた。

どんな人だったか?

  • スタイルが良くてきれい
  • でも中身はお母さんよりお父さん気質
  • 仕事の取り組み方に感情的なムラがなく理路整然としている
  • 何事も段取りがよい
  • 策士である
  • 酒飲み
  • 情に熱い
  • 人が好き
  • 聴き上手の褒め上手

 

接客の組み立てから、仕事を大枠でとらえた時のサイクルの回し方、資料の作り方・発表の仕方、会議などでの先輩への挨拶の仕方・気配り…業務の中にある本質を、しっかりと教えてくれる人だった。

 

何よりいつも話がわかりやすかった。そして人を大切にするひとだった。

 

私の配属と同時に、aさんは昇格試験を目前にしていた。試験の時に上長に発表する内容があるといって、「きのうさ〜〜休みだしワイン1本あけちゃった。でもちゃんと資料できたんだよ〜。はなちゃん聴いてくれる?」笑・・・といって、発表練習を聴かせてもらったこと、今でも何だか覚えている。

 

忘れられないのは、若さしか取り柄がないような新人の私に対して、信頼あってこその(そしてかなり上長に掛け合ったであろう)抜擢・人事異動をかけてくれたこと。

そのおかげで、そのあと私はとても成長させてもらう機会を得る事になる。

他店の先輩、会社の上長、取引先の方、諸々の偉い人、他社の人…、私が今後関わっていくであろうあらゆる人たちに、事あるごとに、aさんは私のことを紹介し、わたしがいないところでは、私の事をとても褒めて伝えてくれていた。今、少しだけまともな大人になって思い返すと、若い私が周りの人たちと仕事がしやすいように、環境を整えてくれていた事がよくわかる。

これって、なかなか当たり前にできることではない。ここまで出来る30歳に自分はなれるのだろうかと、当時ぽかーんと思った気がする。 笑

 

それからも事あるごとに、助けてくれ、飲みに誘ってくれ、いつも前に進めるように的確なアドバイスをくれた。それがとても温かかった思い出として胸に残っている。

 

自分が辞める少し前にaさんは営業職の方へ自らの念願が叶って異動した。

そこからの活躍は沢山耳にした。数年後、かなりの昇格ポジションで、元いた部署へ戻ったことを聴いたときに、やっぱりこういうひとが評価されるこの会社が好きだと思ったし、心底嬉しかった。

 

思えば本当に、「ひとを大切にする」「仕事に対して熱くておもしろいひと」に囲まれた5年間だった。

当時の美容部長のことも大好きで、めちゃめちゃ忙しいのに、わざわざ都内から横浜まで下ってきてくれて、ちっぽけな私の送別会にきてくれた。

それで、誰よりも飲んで元気に暴れて、部下に助けてもらって帰る…という、歩くパワースポットみたいなひとだった。笑

 

「ひとが好き」「ひとを大切にしたい」そして「燃え上がる部分は赤く熱くいたい」という、仕事を通じて私が1番大切にしたいことは、この頃形成されていたのだと知る。

 

当時のノートに残していた贈ってもらった言葉。字が汚くて悲しい。

上:バリキャリで厳しい(でもめちゃめちゃ中身は乙女で優しかった)最後の上司

中:上のエピソードに書いた、おもしろ美容部長(酔うと関西弁。関東人なのに。)

下:尊敬するaさん

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大切なひととの出会いを、大切にする人生を。